2018年7月2日月曜日

『経理部は見ている。』

楠木新(2016)『経理部は見ている。』日本経済新聞社



<契機>
・経理部の立場から内部統制を高める方法を知りたいと思っていた。
・一般社員は経理部がどこまで資料を細かく見ていると思っているのか知りたかった。



<初期仮説>
・経理部がアクセスできる情報が増えることで、支払依頼書の深い検証が可能となる。
・他者の失敗を知ることで、自分が失敗する可能性を下げることができる。



<調査事項>
・経理部は会社のどんな情報にアクセスすることができれば有益かを知る。
・経費のごまかしについて、自分の知らない手口はないかを調べる。



<調査結果/考察結果>
1.経理部がアクセスする情報について
・タクシー料金は、土地勘がなくても調べる方法がある(pp8)。本では紹介されていなかったが、調べてみるとよさそうなサイトが見つかった(こちら)。
・役員運転手の日誌も貴重な証票となる(pp28)。
・問題社員リストの共有を行う。字が汚い、書類をぎりぎりで出してくる社員は、書類もずさんであることが多い(pp33,pp183、185-187)。一か月を超えたら理由書を出させることも検討すること(pp49)。
・休日がいつであるかもわかると、私的な経費であることもわかる(pp49、81)。


2.経費のごまかしとその対応について
・年度末に洋菓子を大量購入した場合、転勤先での経費流用の可能性がある(pp4)。
・オフィス転居や転勤で私物を自宅に送っていないか、宅配便の明細もチェックする(pp4)。
・同じメンバーだが、酒の注文明細が異なる場合、私的な会合のレシートを提出している可能性がある(pp6) 。
・会食の目的が「懇談」など、曖昧な場合は注意して読む(pp66-68)。
・実在しない社員を会食の頭数にいれて、一人当たり単価を下げる手法がある(pp69)。
・疑わしい案件があっても、個別の対応ではなく、全体への通達として対応することも一案(pp73)。
・一人当たり限度額ちょうどの会食費は、調整をしている可能性があるので注意深く書類を見る(pp76)。
・不正は、最初は些細な金額から徐々にエスカレートして大きな不正となる(87-89,204-206)。
・切り取られたレシートには、何か隠したい情報が入っていると心得る(pp148-149)。
・セクハラ、パワハラと合わせ技で経費のごまかしが昇格に響く可能性があると伝える(pp194-195)。



<その他備忘>
・お金の使い方は、いろんな人から見られているということを改めて痛感した。
・申請する立場とチェックする立場の両方を経験することで、一般従業員はもう少し「見られている」意識が醸成できるのではないかと考えた。
・経理は内部統制の門番として会社を守る立場もあるが、一方で、会社の人を支援するという役割もあると思う。必要な支援を必要な人に必要なタイミングで行うことが重要ではないかと感じている。例えば、小口請求はランダムにしか確認しない会社があったとして、私なら、入社したばかりの人の人の申請書、新たに管理職となった人が承認した申請書、問題社員のカテゴリを押された人の申請書は優先的に確認するようにして、残りをランダムにチェックするといった工夫をしたい。




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